作品紹介
死ぬ日を七日前に知る世界。祖母と孫・真央が過ごすのは、食卓や散歩、お茶のあるいつもの時間です。大きな出来事はなくても、一緒に過ごす時間が少しずつかけがえのないものになる。限りが見えるからこそ気づく日々の尊さ。読み終えたあと、身近な誰かに会いたくなる物語。
AFTER READING
感想&5人の読後会
5人の会話をのぞく読後会が、メッセージで動き出します
5人の会話はここまで
死ぬ日を七日前に知る世界。祖母と孫・真央が過ごすのは、食卓や散歩、お茶のあるいつもの時間です。大きな出来事はなくても、一緒に過ごす時間が少しずつかけがえのないものになる。限りが見えるからこそ気づく日々の尊さ。読み終えたあと、身近な誰かに会いたくなる物語。
健一
57歳・元教師
「死ぬ日が七日前に分かる」という設定はとても大きいのに、物語の中心にあるのは肉じゃが、お風呂、散歩、お茶といった普通の時間でした。特に「死ぬ前の日々というのは、特別なことをするための日々ではなかった」というくだりが印象に残りました。限りが見えたことで、日常そのものをきちんと見るようになる。その描き方が静かで良かったです。
澄子
68歳・喫茶店店主
祖母が「あと六日あるから、毎日、一品ずつ教えてあげよう」と言うところで、もう胸が詰まりました。最後に残るのが大きな言葉ではなく、少し崩したじゃがいもや、いつもの急須のお茶なのもいいですね。人がいなくなったあとも、暮らしの中にその人が残っていく感じがしました。
佐伯圭介
45歳・会社員
死期が分かる世界と分からない世界、どちらがいいのか。作品はそこに明確な答えを置かず、真央にも「まだ分からなかった」と言わせています。その距離感が良かったです。分かることで得られる七日間がある一方で、知ってしまう怖さも消えない。その両方を残したまま終わるから、設定が単なる感動装置になっていないと思いました。
アオイ
28歳・フリーランス
設定はSF的なのに、読後に残ったのは湯気や桜の花びら、祖母の手の温かさでした。大きな設定を説明しすぎず、細かな生活の描写へ降ろしていくことで、世界のルールがちゃんと「人の一日」になっている。最後の肉じゃがのメモまで含めて、モチーフのつながりがきれいでした。
星乃綾香
41歳・二児の母
祖母を見送る話でもあるけれど、母と真央がそのあと二人でお茶を飲む場面が強く残りました。誰かを失ったあとも、残った人たちはごはんを食べて、お茶を飲んで、暮らしていく。レシピや急須のようなものを通して、その人の時間が家族の中に残っていく感じに泣きました。